2012-02-26

カメラは眼と同じ仕組み!?

眼の仕組みとカメラの仕組み


 瞳から入った光は、水晶体(カメラのレンズに該当します。)を通ったときに屈折して、網膜(フィルムに該当)で像を結びます。今この文章を読んでいるあなたの眼も、やはり同じように、光を網膜で感じとって認識しているんです。

眼に入った光が一番最初に通過するのは、角膜という透明な膜です。カメラにたとえるなら、レンズの前のフィルターのようなものです。角膜の手前で眼を守っているまぶた(眼瞼)は、レンズキャップといえるでしょう。

 角膜の奥には、虹彩という組織があります。これはカメラの絞りに該当し、眼の奥に入る光の量を調節しています。虹彩の中央部に瞳孔があって、瞳孔は明るい所では小さくなり、暗い所では大きくなりますよね。

 その瞳孔を通過した光は、水晶体で屈折します。水晶体は厚さ約5ミリメートルの透明な組織で、毛様体から出る細い糸(チン小帯)によって固定されています。毛様体の筋肉の伸び縮みによって、水晶体の厚みが調節され、ピントが合わせられます。遠い物を見るときは水晶体が薄くなり、近い物を見るときは厚くなって、常に網膜の位置でピントが合うような仕組みになっています。


 水晶体の後ろは硝子体という、眼球の大部分を占める透明な組織です。眼のかたちを内側から支える役割を果たしています。カメラでは、レンズとフィルムの間の空間にあたります。水晶体で屈折した光が網膜で像を結ぶためには、一定の距離が必要ですが、それはこの硝子体によって作り出されているんですね。

 そして網膜はフィルムにあたり、光の明るさや色合いを感じとる視細胞が密集しています。ここに到達した光の情報は、視神経を通り、脳の中の視覚野という、フィルムの現像プリント工場にあたる部分に送られて、ようやく映像となるんです。

 このように現代のカメラ技術も進歩して、だんだん人間の眼の機能に近づいてきているということを知っておくと、カメラの新機能にもなるほどとなりますよね。

 では、がんばって、イメージセンサーの仕組みについて、学んで行きましょうか。
 

 でも、ちょっと次回は寄り道になりますが、思わぬ落とし穴について、お話をします。