2012-02-26

画素って何メガあればいいの?

画像の使用目的からの画素数


 ところで、画素数って、私たち一般のカメラ愛好家が使うには、いったい何万画素くらいあればいいんでしょう。もちろん、時折、展覧会などを開く、セミプロという方も念頭に入れましょうね。

 液晶ディスプレイが常識の最近は、自宅のPC画面は大きくなりつつあります。ハイビジョンが一般化して、もはやハイビジョンディスプレイではないPCや家庭用TVを探すのが難しいくらいの時代となってきました。

 特にフルハイビジョンを考える必要があるでしょう。それは、現代では、写真としてペーパーで印刷するだけの時代ではなく、家庭用の大型液晶フルハイビジョンTVをディスプレイとして利用して、お子さんの七五三や運動会風景などをスライドショウで楽しまれている方も多いのではないでしょうか。

 そうするとすると、表示パネルの画素数が1920 × 1080(横x縦)であるフルハイビジョンモニターでは、単純に計算しても、約207万3600画素です。1200万画素程度のデジタルカメラでも、十分な画素数であることが分かりますよね。フルハイビジョンのPCモニターや液晶TVでも、12メガのデジタルカメラ画像の約6分の1しか表示できないことになります。

 ”でも、画像全体が写ってんじゃん”と思うでしょう。これは、デジタルカメラで撮影した全体画像を縮小表示しているからなんです。縮小表示をするということは、原判から画質に支障のない画素(これをピクセルともいいます。)を間引いているからなのです。

 次に、紙への印刷を考えてみましょう。商業印刷物に使用される写真画像の解像度は、一般に350dpi(ドット・パー・インチといいます。)といわれています。dpiというのは、1インチ(2.54cm)にいくつ画素(ドット)が並んでいるかという単位です。



 はがき(148mmX100mm)に縁なしで全面印刷した場合、350dpiならば、約280万画素に相当します。人間の眼には、200dpiで印刷しても、350dpiとの差はほとんど分からないといいます。

 でも、決して単純には、低いdpiで満足して良いとはいいません。そりゃ350dpiまでは必要ないにしても、例えば、300dpiで印刷して、展覧会を開こうと思うと以下のような結果となります。

(1)全紙457×560mm 縁なし5398×6614px 画素数3570万2372画素
(2)判切り356×432mm 縁なし4205×5102px 画素数2145万3910画素
(3)四つ切り254×305mm 縁なし3000×3602px 画素数1080万6000画素